難病やがん末期、脳血管疾患後遺症など、つねに看護師の観察を必要とする中重度要介護者を対象とした通所サービス。
利用者が可能な限り住み慣れた地域で生活できるように、また家族の介護負担軽減のために、食事や入浴、排せつなどの日常生活上の世話や必要な医療処置、機能訓練を行う。

療養通所介護のサービス内容

1. 少人数制の手厚いケア

気管切開をしている方、経管栄養、尿道カテーテルがある方、がん末期で疼痛管理や緩和ケアが必要な方など、医療・看護ニーズが高い利用者を対象としているため、1日の定員は9人以下の少人数制。
スタッフには専従の看護師を必ず1人以上配置、利用者1.5人に対してスタッフ1人の人員配置が義務づけられ、手厚い看護と介護が受けられる。

2. 利用者のニーズに合わせた、個別対応の看護、介護が可能

療養通所介護では、利用者の健康状態に合わせた個別対応のサービスが提供される。
朝の送迎も個別で、利用者の状態が急変しても対応できるように送迎車には看護師が同乗。食事は利用者の嚥下状態などに応じて個別に用意し、入浴も個別介助を行う。
がん末期の疼痛管理や緩和ケア、拘縮予防のための関節可動域訓練なども、個別に行う。

3. 緊急対応できる医療機関が事業所と隣接しているため、安心

療養通所介護事業所を運営するためには、近接している医療機関と連携し、緊急対応が可能である事が条件。そのため、医療ニーズが高い中重度の要介護者でも安心して利用できる。

療養通所介護の利用方法

2006年4月にスタートしたサービスであり、まだ事業所数は少ない。
主治医や訪問介護ステーションと連携してサービスが提供されるため、まずは主治医とケアマネジャーに相談を。主治医の指示書が出たら、ケアマネジャーに療養介護通所計画を作成してもらい、サービススタートとなる。

療養通所介護の利用料

要介護度に関わりなく、以下の2種類の料金体系があり、その他、食費、おむつ代、日常生活費などがかかる。

●療養通所介護(1回あたりの利用者負担)

3時間以上6時間未満 1,007円
6時間以上8時間未満 1,511円
*上記の費用は、介護保険の自己負担が1割の場合。一定の所得がある場合は自己負担割合が2割になる。
*上記の費用は、1単位=10円で計算した場合。地域により金額は変動する。