ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「認定看護師」です。

認定看護師とは、どんな資格?

認定看護師とは、ある特定の看護分野において、熟練した技術と知識をもつ看護スペシャリストのこと。
医療は日々、進歩し専門化しています。そこで、専門分野のスキルや知識を身につけた看護師を育て、ケアの質をさらに向上しようとスタートしたのが、認定看護師制度。

日本看護協会の資格認定制度の一つで、2016年3月時点で、全国で1万6千人が認定されています。現場で水準の高い看護ケアを実践するのをはじめ、看護職に対する指導やコンサルテーション(相談)の役割が期待されている資格です。

2016年1月時点で特定されている分野は、以下の21分野です。

●認定看護分野
救急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、乳がん看護、摂食・嚥下障害看護、小児救急看護、認知症看護、脳卒中リハビリテーション看護、がん放射線療法看護、慢性呼吸器疾患看護、慢性心不全看護

※新たな認定看護分野として2020年度から19分野が教育開始となりました。
感染管理、がん放射線療法看護、がん薬物療法看護、緩和ケア、クリティカルケア、呼吸器疾患看護、在宅ケア、手術看護、小児プライマリケア、新生児集中ケア、心不全看護、腎不全看護、生殖看護、摂食嚥下障害看護、糖尿病看護、乳がん看護、認知症看護、脳卒中看護、皮膚・排泄ケア

どんな人に向いている?

特定の分野を極めたい、現場の仕事に活かせる知識・技術を身に着けたいという人におすすめ。
認定看護師になるのはラクではありません。専門的で水準の高い知識・技術の習熟に関心を持ち、主体的に取り組む姿勢が必要です。

また、資格を取ることで、自分の興味がある分野でキャリアを積み重ねていけるため、専門性を極めながらやりがいをもって働きたい人に向いています。

どんな場所で活かせる?

認定看護師に期待されている役割は、「実践、指導、相談」です。現状は、“認定看護師”と“看護師”、それぞれで働く場所や働き方に大きな違いはありません。しかし、高い水準での看護ケアを実践できる認定看護師へのニーズは、これからさらに高くなっていくでしょう。

看護職員への教育指導や組織を横断した活動も多いため、医師や看護師だけでなく、多くの医療スタッフと連携できるのも特徴です。院内学習会や研修会を開催したり、看護師から相談を受けたり、活動範囲は多岐にわたっています。

どうしたら資格がとれる?

看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)が条件。そのうえで、日本看護協会が認定した教育機関(課程)を修了(6カ月・615時間以上)し、認定審査(筆記試験)に合格する必要があります。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

認定看護師になるには、日本看護協会認定の教育機関に6カ月以上通う必要があります。その間、基本的に勤務はできないため、職場の理解が不可欠です。在籍したままで出張扱いにしてくれる病院もありますが、仕事と勉強を両立できず、休職や退職をせざるをえない場合もあります。

また、資格取得には100万円以上の費用がかかります。受験費用や授業料のほか、通学可能な範囲内に教育機関がない場合は、宿泊費も必要になります。資格支援をサポートする病院も増えているため、事前によく調べてから計画を立てることが大切です。

●教育機関
6カ月以上。連続した(集中した)昼間の教育であることが原則

●授業時間数
・総時間は615時間以上(教育機関によって異なる)
・共通科目は105時間以上
・専門基礎科目と専門科目 時間規定なし
・学内演習および臨地実習200時間以上

資格試験の内容や合格率

認定審査は1年に1回、5月に行われます。マークシート方式・四肢択一の筆記試験で、共通科目を含めた各認定看護分野の教育基準カリキュラムから出題されます。合格率は90数%です。

なお、資格は更新制。認定後5年ごとに更新審査を受ける必要があります。

認定看護師資格取得支援制度

看護専門職としての能力を向上し、社会や組織に貢献できる認定看護師育成のため、「認定看護師資格取得支援制度」を取り入れている医療機関もあります。
資格取得支援を実施している病院へ転職をしたいという方はぜひこの制度を利用してスキルアップを目指してください。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

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