ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「認定看護管理者」です。

認定看護管理者とは、どんな資格?

医療の高度化、専門化に対応するため、日本看護協会では看護師の資格認定を行っています。
認定看護師専門看護師、そして、今回紹介する認定看護管理者の3資格です。

認定看護管理者とは、文字通り、看護の管理者のこと。管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させる能力があると認められた人に与えられる資格です。

2016年1月時点で、認定看護管理者の総数は、2,599名。まだ一握りの人しか取得していない難関ですが、管理職をめざすナースの目標となっている資格です。

どんな人に向いている?

認定看護管理者は、患者や家族、地域住民に対して質の高いサービスを提供できるよう、組織を管理します。リーダーシップはもちろん、マネジメント力が必要になります。

看護サービスの質を向上させるためには、看護師の人材育成と同時に、看護師が働きやすい職場環境を整えることも大切になります。メンバーのやる気を引き出し、成長をサポートすることに喜びを感じられる人に向いています。

また、組織の管理業務では、患者視点、看護者視点、経営視点など、いくつもの視点が必要になります。多角的に物事を見、問題を解決できる素養があるといいでしょう。

どんな場所で活かせる?

認定看護管理者の所属先は病院が最も多く、職位は副看護部長、看護部長、看護師長など。
以下、学校・大学の教授や講師が続きます。
この他、クリニック・診療所、介護保険施設、訪問看護ステーションなどの管理者をはじめ、行政や地域などでも活躍の場が広がっています。

どうしたら資格がとれる?

受験資格を得るには、まず、看護師として5年以上の実務経験が必要です。そのうえで、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

(1) 認定看護管理者教育課程サードレベルを修了している者

(2) 看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者で、修士課程修了後の実務経験が3年以上ある者

(3) 師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者

(4) 師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、大学院において管理に関連する学問領域の修士号を取得している者

上記の要件を満たしたのち、認定審査を受け、合格すると資格が取得できます。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

働きながらこれから管理職をめざそうという人には、認定看護管理者教育課程を修了し、認定審査を受ける方法がおすすめです。

認定看護管理者の教育課程には、ファーストレベル、セカンドレベル、サードレベルの3課程があり、各都道府県の看護協会・協議会・研修センターなどで実施されます。合計受講時間は、ファーストレベルが150時間、セカンドレベルとサードレベルは各180時間です。

認定看護管理者の資格取得の要件の一つであるサードレベルの開講期間は、約30日間。受講料は、27万円程度(日本看護協会会員の場合)。カリキュラムは、保健医療福祉政策論、保健医療福祉組織論、経営管理論、看護経営者論、統合演習です。

資格試験の内容や合格率

認定審査は毎年5月、全国の5会場で行われます。書類審査と筆記試験があり、筆記試験は客観式一般問題と論述問題。合格率は70~80%程度です。
なお、資格は更新制。5年ごとに更新審査をうける必要があります。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

ナースエージェントの求人数は国内最大級! エリア・業種など、様々な条件で検索できます。