ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「NCPR(新生児蘇生法)インストラクター」です。

NCPR(新生児蘇生法)インストラクターとは、どんな資格?

出生児に呼吸に異常があったり、仮死状態になった場合、すみやかに心肺蘇生処置を施さなさいと大変な事態に陥ることになります。そうした危機から赤ちゃんを救う新生児蘇生法の普及のために誕生したのが、NCPR(新生児蘇生法)インストラクターです。
NCPRインストラクターとは、新生児蘇生法に関する指導者のこと。日本周産期・新生児医学会が認定する資格です。
講習会を受講して修了認定を受けるだけでも勉強になりますが、インストラクターになれば、公認講習会を主催し、新生児蘇生法について教えることができます。

どんな人に向いている?

新生児の心肺蘇生は一刻を争うため、どんな時も慌てず、医師の指示に的確に対応する必要があります。緊急事態に冷静かつスビーディーに対処できる人が向いています。
また、インストラクターとして講習会で教えるためには、コミュニョケーション能力や話す力が求められます。知識や技術を人にも伝えたい、広めたいという意欲のある人に適しているでしょう。

どんな場所で活かせる?

新生児蘇生法に関する知識と技術は、周産期医療の現場に欠かせません。産科や新生児科などに勤務する看護師や助産師は、すぐに職務に活かすことができます。
また、院内で講習会を開催するなど、後輩の指導育成にも役立ちます。病院が行う公認講習会の責任者としてインストラクターを務めるなど、キャリアアップに有効です。

どうしたら資格がとれる?

NCPRインストラクターの資格を得るには、公認講習会「専門コース」の受講が必要になります。受講できるのは、周産期医療機関の医師・看護師・助産師・救急救命士等です。
ここで認定を得てから、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法委員会主催の「インストラクター養成講習会」を受講します(トレーニングサイト常設)。ただし、この講習会を受講するには、以下の条件が必要です。

(1)「専門コース」修了認定者
(2)最新のガイドラインを履修済みであること
(3)公認講習会においてインストラクター補助実績が2回以上あること
(うち1回は専門(A)コースであること)
(4)インストラクター1名以上の推薦があること

インストラクター養成講習会修了後に行われる試験に合格すると、NCPRインストラクター(専門コースインストラクター)の資格を取得できます。

なお、周産期医療に携わっていない一般のナースや看護学生なども、公認講習会(一次コース)を受講し、認定証を得ることができます。
*講習会をはじめ、詳細は日本周産期・新生児医学会のホームページを参照

資格取得のための教育や講習の内容・期間

「専門コース」の講習時間は5時間。気管挿管や薬物投与など、高度な新生児蘇生法を習得します。受講料は主催者によって異なります。
また、「専門コース」修了認定者対象の「インストラクター養成講習会」の受講時間は、5時間半。臨床知識や実技実習に関する指導法を学びます。受講料は1万4千円です。

資格試験の内容や合格率

講習会は全国各地の病院などで随時開催されています。開催日や定員など、募集状況をチェックしてください。合格率は公表されていません。
なお、資格は更新制。3年毎に更新に必要な講習会を受講する必要があります。また、資格の有効期限内に2回以上のインストラクター、もしくは講習会開催責任者の実績も必要となります(専門コースインストラクターの場合)。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

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