ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「認定レシピエント移植コーディネーター」です。

認定レシピエント移植コーディネーターとは、どんな資格?

移植コーディネーターとは、臓器の提供者(ドナー)と移植患者(レシピエント)をつなぐ調整役のこと。その役割から、ドナーコーディネーターとレシピエントコーディネーターに大きく分かれています。
ドナーコーディネーターは、日本臓器移植ネットワークに所属する人と、同ネットワークから委嘱を受けた都道府県コーディネーターからなっています。
一方、レシピエントコーディネーターは移植手術を行う病院に所属し、多くは医師や看護師が通常の業務と兼務で行っています。

ドナーコーディネーター、レシピエントコーディネーターは職務名であり、業務に就くための資格制度はありませんが、専従・専任で関わることを目指した「認定レシピエント移植コーディネーター」制度が2011年から開始されています。
レシピエント移植コーディネーターは、患者やその家族への意思決定への支援、移植チーム内の連絡・調整、退院後のフォローなど、さまざまな役割を果たします。日本移植学会が認定する「認定レシピエント移植コーディネーター」は、移植の全過程で、責任を持ってその役割を果たす専従・専任のレシピエント移植コーディネーターを認定する資格です。

どんな人に向いている?

臓器移植手術を受ける患者は、さまざまな不安や葛藤を抱えています。心理的ケアが大切になるため、患者や家族の気持ちがよくわかり、きめ細やかにフォローができる人に向いています。
また、移植がスムーズに行われるためには、移植医療チーム内の円滑なコミュニケーションが必要です。連絡や調整能力があり、さまざまな部署のスタッフと積極的に関われる人が適しています。

どんな場所で活かせる?

2010年に臓器移植法が改正されて以降、臓器移植数が増加しています。対してレシピエント移植コーディネーターの人数は十分とはいえないのが現状です。今後も臓器移植は増えていくことが予想され、認定資格を持つナースの活躍が期待されています。

どうしたら資格がとれる?

日本移植学会の認定レシピエント移植コーディネーターを受験するには、以下の条件が必要となります。

(1)医師免許もしくは正看護師免許を取得後5年以上の臨床経験
(2)日本移植学会をはじめとする臓器移植関連の学会や研究会の会員として学術活動に参加
(3)レシピエントコーディネーターとして関わった実績(臓器ごとに必要な実績要件が定められています)
詳細は、日本移植学会のホームページを参照

以上の条件を満たしたうえで申請。書類審査と試験に合格すれば資格を取得できます。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

レシピエント移植コーディネーターとして認定を受けるには、院内移植コーディネーターとしての実地経験が必要です。移植医療に携わったことがないと認定は受けられないため、誰もがすぐに取得できる資格ではありません。
経験と実績を積みながら、移植コーディネーターに関連する研修や講習会などに参加して知識を得ていきましょう。

資格試験の内容や合格率

試験は筆記と面接試験で、年1回行われます(書類審査合格者に、試験の期日や場所が通知されます)。合格率は発表されていません。
なお、認定は5年毎の更新制です。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

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