ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「医療メディエーター」です。

医療メディエーターとは、どんな資格?

医療メディエーターとは、患者と医療者にトラブルが起こったとき、その間に第三者として入り、対話を促す橋渡し役のこと。
メディエーターとは仲介者や仲裁者という意味で、当事者同士で関係がこじれたり、対立が深まることがないよう、中立の立場で両者の冷静な話し合いの場をつくる役割を担っています。

2004年に日本医療機能評価機構で医療メディエーターの教育研修がスタートし、2008年には日本医療メディエーター協会が発足。資格ではありませんが、日本医療メディエーター協会では、「認定医療メディエーター」として認定する教育プログラムを実施しています。
認定対象は、医療機関内でメディエーションを実践する医療機関職員。院内医療メディエーター(医療対話推進者)養成のための研修制度です。
2016年6月時点で、認定者は約4,000人です。

どんな人に向いている?

医療メディエーターは、患者側と病院側で起こったトラブルに際して、勝手に事実を評価、判断したり、解決策を出したりはしません。あくまでも、対立する双方の対話を促すのが役割です。
どちらか一方の代弁者になるのではなく、公平な立場で話しを聞き、お互いに納得のいく話し合いを支援できる人に向いています。

どんな場所で活かせる?

医療機関内で発生する苦情や事故の初期対応に力を発揮する医療メディエーターに対するニーズは高く、院内でのキャリアアップに役立ちます。
また、2012年度の診療報酬改定に伴い、医療メディエーターの配置を評価する「患者サポート体制充実加算」が新設されたのを機に、医療メディエーターを配置する医療機関が増えており、今後さらに活躍の場が広がっていくと予想されています。

どうしたら資格がとれる?

医療メディエーターの認定を受けるには、日本医療メディエーター協会や日本医療機能評価機構などが行っている養成研修を受ける必要があります。
下記の機関などにおいて随時開催されているので、情報をチェックしてください。

・日本医療メディエーター協会主催(早稲田大学アカデミックソリューション共催)基礎編研修(東京)
・日本医療メディエーター協会支部主催基礎編研修(各地)
・各地医師会(当該地域で公募)
・日本医療機能評価機構

*詳細は、日本医療メディエーター協会のホームページを参照

資格取得のための教育や講習の内容・期間

日本医療メディエーター協会の認定医療対話推進者研修(=医療メディエーター養成研修)は、90分程度の事前オンデマンド講義(導入編)と、2日間の少人数での対面講義(基礎編)で行われます。
講義内容は、協調的交渉のための医療メディエーション、医療メディエーターの役割、メディエーションマインドとは、コンフリクト・マネジメントモデル、IPI展開の基礎、メディエーションTIPS、スキルプレイ、ロールプレイなど。
研修費用は、30,000~40,000円ほどです。

資格試験の内容や合格率

試験はありません。研修修了後、日本医療メディエーター協会に入会・登録すると、「認定医療メディエーター」の認定証が発行されます。
なお、認定は更新制で、5年毎に更新する必要があります。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

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