ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「産業カウンセラー」です。

産業カウンセラーとは、どんな資格?

職場の人間関係、部署や業務への不適応、将来への不安・・・・近年、仕事上でさまざまなストレスに悩む人が増えています。こうした働く人たちの心のケアを行うのが、産業カウンセラー。日本産業カウンセラー協会による民間資格です。

産業カウンセラーは、企業などの組織において、従業員が抱えている問題を、自分の力で解決できるよう支援します。メンタルヘルス対策、キャリア開発、職場における人間関係開発などの知識とスキルを学ぶため、主に企業の労務や人事部門で働く人の取得者が多い資格です。

どんな人に向いている?

カウンセリングの基本は、「傾聴」と言われています。相手の言うことを評価したり批判したりせず、そのまま受け容れることができると、相手は安心して話せるようになります。人の話にゆっくりと耳を傾け、親身になって相談に乗れる人に向いています。

また、ストレスや不安がたまることで、体の不調を感じたり、睡眠障害やうつ病などにつながる恐れがある人もいます。そうした人や、その症状に早めに気づく必要もあります。メンタル面だけではなく、生活や体調の変化にも気使えることが大切です。

どんな場所で活かせる?

産業カウンセラーは、企業や行政、団体などでの人事労務業務に活かせる資格です。リーダー的立場や管理職を目指す場合にも、個人と組織の関係や、働きがいのある職場作りの知識が役に立ちます。また、人の話を聴き、安心感や信頼を得てもらう勉強は、どんな仕事にも役立ちます。

どうしたら資格がとれる?

資格試験を受けるには、以下の要件のいずれかに該当する必要があります。

<受験資格>
(1)成年に達した者で、日本産業カウンセラー協会が行う講座を修了した者
(2)4年制大学で心理学などを専攻し、卒業した者。かつ日本産業カウンセラー協会が行う講座を修了した者
(3)大学院研究科で心理学などを専攻し、修了した者

(2)(3)については、さらに修得する科目群や取得単位数などの条件もあります。

*詳しくは、日本産業カウンセラー協会のホームページを参照

要件を満たしたうえで試験を受け、合格すると産業カウンセラーの資格を取得できます。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

産業カウンセラーの資格を取る人の多くは、日本産業カウンセラー協会が行う産業カウンセラー養成講座を受けて受験資格を得ています。

講座は通学制と通信制があり、通学制は約7カ月間、通信制は1年間。受講料は、通学制が23万円程度、通信制が21万円程度です。

通学制、通信制ともに、面接実習(カウンセリング実習)の時間が一番多く、104時間。実践力を養成する内容となっています。

資格試験の内容や合格率

試験は毎年1月に、学科試験と実技試験で行われます。学科試験または実技試験のどちらかに合格し、もう一方が不合格の場合、翌年度および翌々年度の試験に限り、不合格の一方だけで再チャレンジ可能。合格点に達していた試験は免除されます。

学科試験は、産業カウンセリング概論、カウンセリングの原理および技法、パーソナリティ理論、職場のメンタルヘルスなどについて出題されます。実技試験は、ロールプレイングと口述試験で行われます。

合格率は、約70%です。なお、産業カウンセラーの呼称を使用して活動するためには、日本産業カウンセラー協会に登録が必要。また、登録者は、5年に1度更新する必要があります。

*ほかにもスキルアップのための資格をご紹介 → 健康・癒し・セラピー系の資格

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