ナースにおすすめの資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「3学会合同呼吸療法認定士」です。

3学会合同呼吸療法認定士とは、どんな資格?

3学会合同呼吸療法認定士とは、呼吸療法に関するエキスパートのこと。
臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士を対象としていて、呼吸管理を行う医療チームを構成する要員を養成することを目的につくられた資格です。
学会認定制度によって認定を行い、日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会の3学会合同呼吸療法認定士委員会が認定講習会および認定試験を実施します。

どんな人に向いている?

呼吸器内科・外科、ICU、救急外来などで呼吸療法に携わっている人でも、認定のための講習会などでしっかり勉強しないと、試験に合格するのは難しいと言われています。感覚や経験に頼らず、原理を理解して業務に臨みたい人に向いています。
また、呼吸療法では、呼吸不全に陥った場合など、状況を瞬時に把握して対処する判断力が必要になります。状況対応力があり、スピーディーに動ける人が適しているでしょう。

どんな場所で活かせる?

3学会合同呼吸療法認定士は、文字通り、学会が認定する資格であり、取得することで呼吸療法の業務に就けるというものではありません。あくまでも呼吸療法に関する専門知識と技術を身に着け、呼吸療法のレベルアップをめざすものです。
しかし、人工呼吸器の設定やモニタの見方、呼吸管理など、日々の看護業務のなかで呼吸療法にはなんらかの形で携わっています。専門性を高めることでチーム内での信頼が高まり、転職時にも評価されるでしょう。

どうしたら資格がとれる?

資格を得るには、まず認定委員会が認める学会や講習会に出席する必要があります。受講の条件は、以下の通りです。

●講習会受講資格
臨床工学技士:経験2年以上
看護師:経験2年以上
準看護師:経験3年以上
理学療法士:経験2年以上
作業療法士:経験2年以上

上記を満たしたうえで講習会に出席。規定の12.5点以上の点数を取得し、認定試験に合格すると資格を取得できます。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

講習会への参加希望者は多く、しかも定員制のため、講習会の申し込み日に即申し込まないと定員オーバーで参加できないと言われています。それだけ申込者が殺到する人気資格ですから、「受付期間内ならいつでも大丈夫」は禁物です。

講習会はA~Dの4班に分かれ、8月から9月までの別々の日に東京で行われます(各班2日間)。2016年は、定員4,800名、受講料は20,000円。

講習会の講義内容は、血液ガスの解釈、呼吸不全の病態と管理、酸素療法、人工呼吸器の基本構造と保守および医療ガス、気道確保と人工呼吸、人工呼吸中のモニタ、呼吸不全における全身管理、開胸・開腹手術後の肺合併症、新生児の呼吸管理、NPPVとその管理法、呼吸リハビリテーション、呼吸機能とその検査法。

資格試験の内容や合格率

試験は毎年11月頃に行われます。合格率は60~65%前後です。
なお、資格の有効期間は5年間。5年ごとに更新が必要です。

*ほかにも、スキルアップのための看護・医療系の資格をご紹介 → 看護・医療系の資格

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