現在の病院に転職した6年前。Y・Tさんは同時に、通信制大学での勉強を始めました。
最初のお子さんの出産・育児で仕事を離れている間に「学士の学位を取る」と決め、そうした自己研鑽にも理解がある環境であることもポイントに、現在の病院を選んだそうです。

通信制大学を修了し、現在は通信制大学院へ。後輩や看護学校の学生の育成に携わる目標に向かって、「教育」を学んでいます。

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Y・Tさん(39歳)のプロフィール

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●看護業界歴…18年

●看護の仕事に就く前…看護専門学校

●転職回数…2回

●現在の勤務先…総合病院(内科)

●いままでの勤務先…大学病院(外科)、国立病院(ICU)

●保有資格…正看護師

現在の病院に転職と同時に、通信制大学へ

独身時代の私は、自分がやりたいように仕事に突き進んできました。ところが、結婚し、子どもができると、そういうわけにはいきません。正直に言えば、母親になってからのこの何年間は、キャリアアップの面では妥協しているかもしれませんね。

ただ、自分磨きは絶対し続けようと思っていたので、上の子が1歳を過ぎた頃、通信制大学に入学しました。現在の病院に転職したあたりか、その頃の転職活動中ですから、思い切っていると言われたら・・・。確かに(笑)そうですね。

でも、自分が知りたいこと、やりたいことがあったら、それがいつであれ、何歳であれ、軽々とチャレンジしている素敵な看護師の先輩に今まで何人も出会ってきました。なので、私としては特別頑張っているつもりはないんですよ。

通信教育ですから、仕事や子育てをしながらでもできます。また、卒業に必要な単位を修得するのに何年かけてもいいシステムなので、1学期毎に数科目ずつというように、自分のペースでできます。

夜勤明けの朝、子どもが寝てから、仕事の休み時間・・・。時間を見つけて、というか時間をつくって、こつこつと。面接授業やテストの時はさすがに大変でしたけど、師長さんがとてもいい方で、いろいろ配慮していただきました。

専攻したのは、看護関係ではなく、教育です。子どもができ、教育に興味を持つようになったこともありますが、将来のキャリアアップを考えた時、自分には教育の知識が必要だと思ったからです。

学ぶことで視野が広がり、選択肢が増える

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私は、もの心つかない3歳の時から看護師になると決めていました。それからずっと前だけ見て走ってきて、あまり大きな失敗もしてきませんでした。
それだけに、自分の思う通りに物事を進めたがるところがあった気がします。

でも、人生は思い通りにいかないのが当たり前。家庭でも職場でも、いろいろな問題が出て、そのたびに躓いたり悩むのも普通のこと・・・。そうした時は、いったん立ち止まり、それはなぜ起こり、相手はどう受け止め、どんな気持ちなのか、考えてみたい。
それぞれの人の考えや気持ちを理解したいと思ったのが、教育を学びたかった一番の理由です。

いま私は学生担当をしています。実習に来る学生と接している方はご存じと思いますけど、いまの学生は私たちの世代とはまったく違う人たち。看護師になりたいというより、とりあえず就職のため。人のために働きたいという人は少ないかもしれません。

ずっと以前の私は、その人の考えを正そうと思うタイプだったと思います。でも、歳をとったのか(笑)、勉強のおかげか、誰に対しても、その人の考えを理解しようという姿勢で臨んでいるつもりです。
「とりあえず就職のため」と言っている学生たちも根は真面目なので、実習で気持ちがばちっとはまると、やりがいを見いだし、イキイキと行動し始めるんですよ。その変化を見られるのが、とても嬉しいですね。

通信制大学は今年卒業し、いまは同じ大学の大学院に進みました。将来は人に教えることをしたいという気持ちは固まっていますけど、具体的なキャリアプランは未定です。

下の子も大きくなってきたので、次は通信ではなく、座学の大学院に行ってみたい。
認定看護師の資格も取りたい。教育担当の役職にも就いてみたいし、看護学校の教師にもなりたい・・・。

一つの目標に向かって階段を駆け上がるのではなく、いろいろな選択肢があっていいと思えるようになったのが、ここ数年の一番の変化かもしれません。その時その時で立ち止まりながら、その時の自分にとってのベストを選択していけたらと思っています。

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