結婚し、2人のお子さんのお母さんになったY・Kさん。現在の病院に転職をしたのは、上のお子さんが1歳3カ月の時でした。

妻であり母であり、そして看護師。どの役割も大事ですが、子育て期はとくに、仕事第一から家族第一へと優先順位が変わります。そうしたなか、「わが家にとってベストな働き方」を考えてYさんが選んだのは、日勤だけでなく夜勤もすることでした。

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Y・Tさん(39歳)のプロフィール

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●看護業界歴…18年

●看護の仕事に就く前…看護専門学校

●転職回数…2回

●現在の勤務先…総合病院(内科)

●いままでの勤務先…大学病院(外科)、国立病院(ICU)

●保有資格…正看護師

条件は「総合病院、託児所あり、休みを取りやすい」ところ

結婚してほどなくして妊娠し、子どもが1歳頃までは育児に専念していました。
1歳を過ぎてから、そろそろ復帰しようと思い、仕事を探し始めたのですが、これが思っていた以上に大変でした。

私の希望は、総合病院で、託児所があり、子どもが病気になった時にも休みが取りやすいところ。そうした条件にかないそうな病院を調べて見学に行ってみるのですが・・・。
「子どもが熱を出したり病気した時は、ご主人に見てもらったら? うちの看護師さんはたいていそうしていて、めったに休みませんよ」。そんなふうに言われたこともあります。

病院見学や面接に行くのも、小さい子がいると容易ではありません。
うちは夫婦ともに実家が遠方です。面接の時は子どもを一時保育に預けるのですが、指定された日に空きがなく、預かっていただけないこともあります。
そういう場合は子どもを連れていくしかありません。でも、当然ですけど、子ども連れの面接を許可してくれるところはめったにないんですね。

そうやって苦労しながら見つけたのが、現在も勤務している病院です。
たくさんの総合病院に行ってみましたが、面接に「お子さんを連れていらっしゃい」と快く言ってくださったのは、ここが初めて。子育て中のお母さんに働きやすい環境で、院内保育室は約40年の歴史があります。
何より保育士さんがやさしく信頼できる方ばかりで、そのことが一番の決め手になりました。

それぞれの家庭に合った働き方があるはず

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現在の病院に転職したのは6年前。その後、2人目の子どもが生まれ、いま、上の子は小学2年生、下の子は4歳になります。

人に話すとビックリされるんですが、私はいま、夜勤を中心にシフトを組んでいます。
というのは、夫はレストランのオーナーシェフ。帰宅は遅く、土日も休みではありません。夫が休みの日に家族でいたいのと、区立保育園や小学校の行事やPTAなど、子どもたちの予定に合わせてあげるためには、日勤だけよりも休みが増える夜勤のほうが、うちにはいいんですね。

夜勤は確かに大変です。でも、それまで勤務していた病院の夜勤に比べたら、気持ちはラク。内科で手術がないので、いつもピリピリ気持ちを張りつめていなければいけないというわけではありません。交代で休憩や仮眠もとれるので、それほどきつくはないんですよ。

もちろん、子育て中でもこうして夜勤ができるのは、お泊まりできる院内保育室があるからです。保育料も病院がかなり負担してくれていて、月額2万円を超えることはありません。民間の夜間保育に預けると1泊1万円くらいになりますから、ありがたいですよね。

お母さん看護師も多く、何かあって休みたい時は、お互い様精神でシフトを代わってくれますし、私もそうしています。妊娠中や時短勤務の方には、「早く帰ってね」と声をかけあったり、とても働きやすい環境です。

夜勤の日は、シーツやらタオルやら、プチ家出かというほど(笑)荷物を持ち、出勤。
子どもたちも院内保育室でお泊まりするのをすごく楽しみにしているんですよ。大好きな保育士さんを独占できるのが嬉しいみたい(笑)。

それぞれの家庭のあり方があり、働き方があり、我が家にとっては、これがベスト。子どもたちもそういうものだと思っていて、のびのび育っています。

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次回は、仕事と子育てに加え、通信制大学で学び、さらに大学院へと進んだYさんの現在の思いをお伝えします。

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