毎回、現役の看護師のリアルなお悩みや、役立つ豆知識をお伝えしていくこのコーナー。
今回のテーマは「患者さんに好かれるナース」についてお話していきます。
患者さんに好かれるナースとは? いったいどのようなナースなのでしょう。

その1 いつも親切・ていねいに接してくれる

患者さんに対して、親切・ていねいに接することはとても大切です。とはいえ、業務中、「常に」となると実はなかなか難しいものです。たいていの場合、自分に余裕があるときにはていねいに接することができますが、業務に追われている時や、気分がすぐれない時などは、ついつい気持ちの入っていない対応をしてしまうものです。

気分の波がなく、いつも親切・ていねいに接してくれる看護師は、患者さんはもちろん、同僚や医師からも好意をもたれることでしょう。

その2 声をよくかけてくれる

患者さんに積極的に声をかける看護師も好感を持たれます。患者さんの中には、こちらから声かけをしても、最初はあまり反応がない方もいるかもしれません。このような患者さんでも、声かけを重ねていけば、だんだんと心を開いてくれ、自分の考えや気持ちを伝えてくれるようになります。

大事なのは、看護師から心を寄せるということです。時間はかかるかもしれませんが、「この看護師さんは自分のことをわかってくれる」と、患者さんから心を開いてくれるようになり、結果的には、患者さんに慕われる看護師になれると思います。

その3 話しかけやすい雰囲気

患者さんにとって好意的な看護師というのは、いつでも親身に自分の話に耳を傾けてくれる人です。「今、忙しいから話しかけないで」というオーラを出す看護師もいれば、ピリピリした雰囲気を醸し出している看護師もいます。そのような看護師は仕事ができる人だったとしても、患者から好かれることはありません。

その逆に、患者さんの声に立ち止まり、耳を傾けてくれる看護師は好感を持たれるでしょう。患者さんとの関係はコミュニケーションが基本ということを忘れないでください。

その4 不安を和らげるコミュニケーション

ほとんどの患者さんは、病気や治療に関する正確な医学的知識は持っていません。そのため、自分が受けた検査はどういうものか、処方された薬はどんなものか、病気はよくなるのか、などいろいろな不安を感じています。

このような不安を抱えている患者さんにとって、きちんと説明してくれる看護師はとても信頼されます。また、不安が和らぐようなコミュニケーションを心がけるだけでも、患者さんとの関係は大きく変わると思います。

その5 見られてもはずかしくない技術を持つ

看護師は、知識だけではなく技術もとても重要です。「この看護師さんには、安心して採血を任せられる」など、患者さんは看護師のスキルをよく見ています。

看護師としてステップアップするためにも、知識だけではなくスキルの研鑽も怠らないようにしましょう。日々の丁寧な仕事の積み重ねが、周囲を安心させ、信頼を持たれる看護師になる近道です。

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「患者さんに好かれるナース」の答えは、自身が患者さんの立場になったときを考えるとおのずと出てくるのかもしれませんね。いつも笑顔の人には、こちらも好意を抱きますよね。それを仕事にあてはめても同じです。

実際の現場では、笑顔だけでは足りませんが、看護師と患者さんとの関係はコミュニケーションが基本ということをぜひ忘れないようにしたいものです。