ナースが知っておきたい資格をご紹介。キャリアアップのための看護の専門資格から、福祉や癒しの世界へ飛び込む資格など、さまざまな種類があります。新しい目標が見つかるかも!
今回は「社会福祉主事」です。

社会福祉主事とは、どんな資格?

社会福祉主事は、本来、各地方自治体の福祉事務所などに勤務する公務員が福祉の相談支援業務を行うために設けられた任用資格です。
任用資格とは、特定の業務に就くときに必要となる資格のこと。つまり、社会福祉主事の職に任命されたときに初めて名乗ることができる資格です。
現在は、公務員だけでなく、民間の社会福祉施設の職員などにも求められる資格として準用されています。

どんな人に向いている?

社会福祉主事は、社会生活を送るのが困難な人の支援を行います。生活支援の相談窓口であるため、さまざまな社会福祉の制度やサービスを対象者やその家族に的確に説明する必要があります。ものごとをわかりやすく伝える情報提供能力がある人に向いています。
また、社会福祉各法に定める援護や更正の措置に関する事務を行うため、事務処理能力も必要になります。

どんな場所で活かせる?

福祉事務所には、社会福祉主事の配置が義務づけられています。また、社会福祉主事任用資格が必要な職種も多く、社会福祉主事の活躍の場は広くあります。

●社会福祉主事任用資格の必要な職種
<行政>
福祉事務所/現業員、査察指導員、老人福祉指導主事、家庭児童福祉主事、家庭相談員、母子相談員
各種相談所/知的障害者福祉司、身体障害者福祉司、児童福祉司

<社会福祉施設>
施設長、生活指導員、など

どうしたら資格がとれる?

社会福祉主事任用資格を得るには以下の方法があります。

(1)大学等において社会福祉に関する科目を3科目以上修めて卒業(した者)
(2)全国社会福祉協議会中央福祉学院社会福祉主事資格認定通信課程、
日本社会事業大学通信教育科社会福祉主事養成課程
以上、いずれかの通信制課程(1年)修了
(3)指定養成機関を修了(22科目1,500時間)
(4)都道府県等の講習会を受講(19科目279時間)
(5)社会福祉士、精神保健福祉士、等

以上のいずれかの方法で社会福祉主事任用資格を取得できます。ただし、社会福祉主事任用資格には、国や自治体が発行する資格証明書はありません。

資格取得のための教育や講習の内容・期間

大学や短大を卒業している人は、指定科目を履修しているかどうか確認しましょう。専門学校は含まれません。

通信教育で社会福祉主事任用資格を得る場合は、期間は1年間。学費は約9万~13万円ほど。面接授業(スクーリング)が数日間ありますが、仕事をしながらであれば、通信教育がお勧めです。ただし、中央福祉学院、日本社会事業大学ともに、社会福祉主事養成の通信課程を受講できるのは、社会福祉事業の職場に勤務していることが条件となっています。

カリキュラムは、社会福祉概論、医学一般、心理学、社会保障論、老人福祉論、障害者福祉論、児童福祉論、社会福祉援助技術論、社会福祉施設経営論、地域福祉論、介護概論などです。

*ほかにも、スキルアップのための介護・福祉系の資格をご紹介 → 介護・福祉系の資格

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