美容クリニックで働く看護師の仕事内容、平均給与、向いているタイプとは?

投稿日:2021/03/15

医療美容がメジャーになってきた現在、看護師へのニーズが高くなっています。夜勤がないのにお給与が比較的高めなため、転職を考える看護師に人気の職場です。
ここでは、美容クリニックで働く看護師の仕事内容、1日の流れ、平均給与、向いているタイプの他、美容看護師を希望する方向けに履歴書や面接で使える志望動機の例文や自己PRの例文をご紹介します。

美容クリニックで働く看護師の仕事・業務内容

美容クリニックには、主に美容皮膚科と美容外科の2種類があります。
美容皮膚科は、医療脱毛やシミ・ほくろなどを消すレーザー治療など、美容に特化した施術や薬剤の処方を行います。一方の美容外科は、整形手術をはじめとする外科治療がメイン。レーザー治療や注入によるプチ整形などの施術も行います。

美容クリニックでの看護師の仕事内容は、電話受付や予約管理、悩みや希望に関するカウンセリング、注射や専用機器による施術、アフターケアなど。美容外科クリニックの場合は、整形手術の補助業務も行います。
美容外科で働く看護師は、全国的に人数が少なく、欠員が出ることも少ないため、求人は「レア求人」と言われています。求人が出ると競争率が高くなることを頭に入れておくといいでしょう。

美容クリニックで働く看護師の1日のスケジュール(例)

■09:30 出勤・開院準備
患者を清潔な施設で迎えるよう、待合室や診察室、施術室などを清掃します。
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■10:00 患者受付
開院後は、予約の患者を受け付ける業務が中心。カウンセリングや治療を行った場合は、そのつどカルテに記載します。
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■12:00 昼食
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■13:00 施術
医師の指示のもと、脱毛や注射などの施術を行います。
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■15:00 アフターケア
施術後にトラブルが出なかったか、確認。なんらかの支障が出た患者に対応し、必要に応じて医師に引き継ぎます。
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■17:00 情報収集
明日の受診予定者について、カルテから情報を確認し、スタッフで共有。治療がスムーズにできるよう物品等の補充をします。
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■19:00 退勤
院内の清掃をすませてから退勤。

美容クリニックで働く看護師の平均年収


美容クリニックで働く看護師の平均年収は500万円前後。夜勤がほとんどないにもかかわらず、夜勤のある病棟看護師とほぼ同程度となっていて、年収は高めです。
これは、美容クリニックは保険診療の割合が少なく、自由診療がメインのため。クリニック単位で料金を決められるので、それがスタッフのお給与に反映されると言われています。

クリニックによっては、基本給に成果報酬を組み合わせ、業績に応じてインセンティブを支払うところもあり、頑張り次第で収入アップも可能です。ただし、これは営業成績に応じたもので、施術をおすすめする提案力や化粧品やサプリメントなどの販売力が必要になります。もちろん、営業力や接客力に自信があり、頑張った分だけお給与が上がる仕事をしたいと考える人にはうってつけの職場です。

美容クリニックで働く看護師 メリット・デメリット

多くの美容クリニックは入院施設がなく、日勤のみの場合がほとんどです。また、予約診療が中心のため、長時間の残業も発生しにくく、規則的な生活ができます。ワークライフバランスが取りやすい環境であることが一番のメリットです。
ただし、美容クリニックの利用者は休日に施術を受けることが多く、土日祝日やゴールデンウィークなどに休みを取ることは難しくなります。家族と一緒に休日や長期休暇を過ごしたい人は、クリニックの情報を確認しておく必要があるでしょう。

一方、医療行為の機会は一般の病院やクリニックと比べると減ります。看護スキルを伸ばしていきたい人にはデメリットとなるかもしれません。美容クリニックでの勤務を臨床経験年数としてみなさない場合もあり、病院で再度働きたいという考えがあるなら、その点も留意したほうがいいでしょう。

美容クリニックで働く看護師のスキル・資格

美容クリニックならではの施術や介助方法などはありますが、入職後にOJTで学ぶため、事前に求められるスキルや資格はとくにありません。注射や点滴、医療機器の取り扱いなど、看護師としての基本的な知識とスキルがあれば大丈夫です。

ただ、整形手術など外科治療をメインとする美容クリニックでは、手術の補助作業を看護師が行います。そのためオペナースからの転職が多く、手術室経験があると仕事が早く覚えられるようです。
もちろん、手術室の経験はなくても美容クリニックで働いている看護師は大勢います。前職での仕事内容や経験をあまり心配する必要はありません。また、看護師としてのスキルアップを目指すというより、働きながら美容に関する高い知識を身につけられることを転職のモチベーションにする人もいます。

美容クリニックで働く看護師が向いているタイプ


美容クリニックは、美容に興味があり、人と接するのが好きな人におすすめです。
また、多くの美容クリニックでは、患者に対して「お客様」という意識で接していて、看護師にも「おもてなし」の心と気遣いが求められます。美容の施術や整形手術に対する不安を軽減し、きれいになる夢を応援するために、一人ひとりに丁寧に対応できる人が向いています。

接客スキルや営業力も必要なため、病院勤務のときとは違う経験をしたい人にも最適です。反対に、営業成績を競い合ったり、与えられた目標を達成することを負担に感じる人は向いていません。クリニックによっては化粧品などの販売にノルマが課せられているところも。転職先を探すときは、そうしたこともしっかりチェックすることが大切です。
ノルマかどうかは別としても、営業や販売にプレッシャーを感じない、ビジネス感覚のある人に向いているでしょう

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履歴書や面接で使える美容看護師の志望動機・自己PR例文

美容看護師の志望動機

美容外科を受診する患者様の不安を取り除きたいと考える人のケース
・美容外科での勤務は未経験です。ただ、自分自身もコンプレックスがあり、美容外科でレーザー治療をしたことがあります。私自身もそうでしたが、治療前、患者様はいろいろと不安になるものです。実際に治療を受けた経験者として患者様とコミュニケーションをとり、不安を取り除くお手伝いをしていきたいと考えています。

・美容外科でレーザー治療をしたことがあります。小さなころからのコンプレックスだったアザが消え、とても前向きな気持ちになりました。自分自身に経験があるので、患者様の悩む気持ちや手術に対する不安な気持ちもわかります。多くの症例実績を持ち信頼も厚い貴クリニックで、患者様がイキイキとした毎日を送れる手助けができればと思います。

採用担当者が、履歴書・職務経歴書の中で最も重要視する項目のひとつが「志望動機」です。あなたの仕事に対する熱意や取り組み姿勢が伝わる文章を心がけまし...
<看護師の志望動機例文集>健診、美容外科、看護教員、治験など業務内容別の志望動機例文10選 - www.nurse-agent.com

美容看護師の自己PR例文

経験を活かし、専門クリニックに挑戦したい人のケース
6年間、皮膚科外来で働いてきました。患者様の中には肌や美容に関して強いコンプレックスを抱えて心を閉ざす方もいらっしゃいます。心を閉ざす患者さんに対し、臆病になる看護師も多いなか、私は積極的に寄り添う努力をし、相手の懐に飛び込むことで信頼を得てきました。美容外科には以前より興味があり、皮膚科での経験を活かしたいと思っています。